病院や食堂、学校などでの集団感染が
注目を集めるウィルス性胃腸炎。
ニュースを見ると、ウィルス性胃腸炎代表の
ノロウィルスやロタウィルスの名前が登場します。
ウィルスに感染すると下痢などの
症状が出ることは知られていますが、
予防法や対処法などは
知らない人が多いのではないでしょうか?
今回はウィルス性胃腸炎の感染について
まとめてみました。
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ウィルス性胃腸炎と感染性胃腸炎との違いはなに??
感染性胃腸炎は大きく分けて、
ウィルス性胃腸炎と細菌性胃腸炎に分類されます。
細菌性胃腸炎は、夏場などに多く、
食中毒という言葉で表されることが多いです。
原因となる食べ物を食べてから
5~72時間で発症し、
加工品や肉、卵などに「あたる」と表現されます。
サルモネラ菌や、カンピロバクター、ボツリヌス菌という
名を聞いたことがある人も多いでしょう。
熱を加えると死滅することが多いので
きちんと熱を通し、低温では繁殖しないため
夏場にお弁当を持ち歩く際は
保冷剤を入れるなどがよく言われています。
ウィルス性胃腸炎はというと、
下痢や嘔吐といった症状が中心で、
どちらかというと秋~春にかけて流行します。
代表的なものとして
ノロウィルスとロタウィルスがあげられます。
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ウィルス性胃腸炎の感染経路や潜伏期間は?
ウィルス性胃腸炎は、ウィルスのついた
水や食品を食べることによって感染する経口感染
感染者の嘔吐物に触れて感染する接触感染
そしてその嘔吐からの飛沫が空気中を
漂って感染する経口感染などがあげられます。
ウィルス性胃腸炎のウィルスは感染力が強く、
ロタウィルスは10個以下の
ウィルスで感染してしまうほど。
嘔吐物への対応も特異で、
エタノールでは効果がないため
次亜塩素酸ナトリウムで行わなければなりません。
潜伏期間は、
ノロウィルスが24~48時間
なのに比べて、
ロタウィルスは24~72時間。
便1グラムにウィルス1億個もいるとされていますので、
症状が出始めてからは二次感染の予防に努めましょう。
下痢などの症状が治まったあとも、
便にウィルスが含まれているため
一週間程度は手洗いなど
いつも以上にきちんと対策をとるようにします。
ウィルス性胃腸炎の予防方法は?
エタノールが効果を持たないため、
地道に手洗いうがいをすることが
一番の予防方法です。
ロタウィルスについていえば、
免疫力の低い乳幼児がよくかかることから
それを防ぐためにワクチンが
すでに開発されています。
諸外国では定期予防接種の
対象となっていますが、
日本で使用可能になったのはここ最近の話。
任意の予防接種ではありますが、
死亡事例も多いので、予防接種を
受けることも考えておくべきでしょう。
生後6か月までに2~3回受ける必要があり、
摂取可能な期間や、同時摂取する
ワクチンも決められているため、
かかりつけの医師と相談し、
予防接種を受ける場合は早めの決断が大切です。
ワクチンの種類で異なりますが、
料金は1万円~1万5千円程度。
都道府県や市町村の助成がある場合も
ありますので、確認することをおすすめします。
ノロウィルスに対しても、
少ないウィルス量でも感染し、
急性胃腸炎の約半分を占める!
という症例の多さもあって
ワクチンの開発が進められてきました。
2014年に入り、武田製薬がワクチンの
臨床実験に成功したことは非常に大きな一歩です。
日本での運用には
まだ数年かかると言われています。
海外では死に至るケースもある病気と
認識されていますので、
日本でもノロウィルスでの死者が
出ないうちに運用されることが望まれます。