日本には古くから季節の変り目や
その瞬間に名称が付いていますね。
中でも「この日から本格的な夏ですよ!」
との意味である『夏至(げし)』
同じく冬には「冬至(とうじ)」があり、
ゆず湯に入ったり かぼちゃを食べたりしますよね。
実は、夏至もその日にちなんだ食べ物を
食べる習慣がある地域があります。
どんなものを食べるのか、その意味は?
今回は、夏至の食べ物などについて解説したいと思います。
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四国・香川で夏至の時期での食べ物はご当地名物のアレ!
夏至は6月中旬頃にありますが、
古くは田植えの時期であったため、
ゆっくりと食事をしている事も
少ない事からあまり根付かなかった様です。
夏至は6月20日頃~22日の間に迎え、
さらに夏至が終わった11日後の
「半夏生(はんげしょう)」までが田植えの最盛期です。
どちらかと言えば、
田植えが終わった後に食べるものとして、
香川県では「うどん」を食べる風習があります。
ちょうど小麦の収穫も終え、お疲れさまの意味で
特産である「うどん」で労を労ったといいます。
夏至にという訳ではありませんが、
半夏生を境に香川製麺事業共同組合が
「うどんの日」と制定しているほどです。
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夏至の定番の食べ物と言えばタコ?
夏至に食べるものは
案外と知られていないのが現状ですね。
しかし、一部の土地では風習として残っています。
関西では「タコ」
夏至から半夏生の間に関西では、
タコを食べる風習が根強く残っています。
明石沖ではタコが旬を迎える事から
この期間にタコを食べる様になったとか・・・。
たこ焼きやお好み焼き、明石焼きでも
お馴染みの具材ですよね!
タコの強い吸盤がよく吸い付く事から
田植えにちなみ地に深く根がしっかりと
根付く様にとの願掛けであるようです。
脚も8本、縁起のよい数ですし、
疲労回復に効果のあるタウリンを含んでいるので
利に叶った夏至の食べ物なのです。
福井県では「焼きサバ」
食べる期間は同じく夏至~半夏生、
福井県大野市では田植えが終わる頃に
栄養豊富なサバを食べられていました。
これは大野の殿様から一生懸命田植えをする
農民たちに薦めたのが由来です。
餅を食べる地域
関東地方や奈良では小麦で作った餅を食べたとか。
奈良県では小麦ともち米を混ぜた
「半夏生餅」を作り豊作を願いました。
関東では小麦餅を焼き、神様に供えたり
田植えを手伝ってくれた方へ 配ったりした様です。
他にも利尿作用や夏バテ防止によい
「冬瓜」を食べたといいます。
夏至の頃に北海道では白夜が起きる?
この夏至を迎える頃、北海道では
「白夜(はくや)(びゃくや)」が見られるかも?
白夜は北極や南極に近い地方で起こる自然現象で、
残念ながら北海道では見ることはできません。
確かに北海道の夏は夜中の3時頃から
東の空が白んで明るくなり夜が明けてくることから
本州や、九州、沖縄などに比べれば、
夏の一日が長いことと、
大流行した「知床旅情」という歌詞の中に
白夜が出てくることで、北海道でも白夜が
見られると勘違いされることが多いようです。
しかし、北海道の短い夏を楽しむ催しとして
白夜祭りや夏至祭りなどが行われています。