秋を代表する花の１つである「菊」

本当は桃の節句や端午の節句の様に、
菊にも節句があったのはご存知でしょうか？

菊の節句とは？
どんな料理を食べたりするの？？

今日は「菊の節句」についてご紹介しましょう！

菊の節句とは？どんな意味？

菊の節句とは、江戸時代に定められた
”五節句”の中の１つ、

『重陽の節句（ちょうようのせっく）』のことをさします。

そもそも重陽の頃、旧暦で
菊がよく咲く季節でもあったことから、

菊の節句と呼ばれ、日本では
平安時代初期の宮中行事とされていました。

重陽は中国でも宮廷で
菊酒の飲み長寿を祈る習慣がありました。

そして菊自体、中国より日本に渡って来た花です。

中国では古来より延命長寿の花として
鑑賞・食用・薬用と多く利用されてきた植物でもあります。

そうした意味も日本に同時に流れついたのでしょう。

平安時代の宮中行事でも菊の花びらを
浮かべた酒を酌み交わし、延命長寿、
そして邪気を祓うという行事が行われたとされています。

他にも前夜、菊に綿を置いて香りを移し、
翌日その綿で体を清めると言ったこともなされていました。

旧暦9月9日は現在でいう10月中旬頃。

新暦となった今では季節のズレもあり、
次第に廃れてしまいあまり知られていないのが現状です。

菊の節句の時期はいつからいつまで？

旧暦9月9日が菊の節句、
いわゆる重陽の節句です。

しかし、現代の新暦とはズレがあり、
現在では10月3日～11月1日頃にあたるとされています。

なお、2014年は10月2日です。

さて、菊の節句はどうして旧暦9月9日になったのか？

古来、奇数は陽数、
つまりはおめでたい数であるとされていました。

その中でも「９」という数が一番大きい陽数で、
この数字が重なる日ということで、9月9日。

そして「陽が重なる＝重陽」となったわけです！

今では「９」と付くと苦労するとか、
苦しむなどとされていますが

本来はよい数字なんですね！

菊の節句と重陽の料理はどんなもの？

丁度、秋の収穫時期と重なるため、
秋らしい食材が並びます！

食用菊

酢の物やおひたし、お吸い物などに
したりして振る舞われます。

抗菌作用があり、こうした薬効が
延命長寿の意味に繋がるのかなと思います。

栗ご飯

江戸時代の重陽の節句より食べる習わしがあります。

秋なす

実は、現在の菊の節句（重陽の節句）の
名残とされている

「長崎くんち」や「唐津くんち」

くんちになすを食べると
中風（現代の脳血管障害の後遺症）にならない

という言われにより、なすの料理が並びます。

秋の味覚！

そしておりしも敬老の日とも近いので、おすすめですよ！