ふぐには毒があるということは
ご存知だと思いますが、
それがどの部位にあって、
どれだけ食べたら致死量になるのか
ご存知でしょうか?
今回はふぐの毒についてまとめました。
Sponsored Links
ふぐの毒の症状と発症時間は?治療方法ってあるの?
ふぐの毒による中毒症状とは、
一般的に食後20分~3時間程度で現れます。
症状は唇や舌先のしびれなどから始まって、
指先といった末端の痺れが続いて行きます。
そして頭痛、腹痛、腕痛など伴う事があり、
歩行困難、言語障害、呼吸困難、血圧低下、
最悪なケースは、呼吸麻痺によって死亡します。
ふぐ毒は”テトロドトキシン”という毒で、
神経系・筋肉に作用し麻痺を起こします。
熱に強く、酸にも強いので、鍋にしたり水洗いしたり
酢で締めたとしても毒は分解されないのです。
ふぐ毒の治療は特効薬はなく、
胃洗浄や人工呼吸によって呼吸を補ったり、
体の外へと排出させることを中心となり、
尿の排出を促進させるといったことを行います。
摂取した毒の量によっては、
発病から1時間で亡くなったケースもありますが、
通常、発症から8時間以上経過すると
回復に向かうとされています。
Sponsored Links
ふぐの毒で死亡する致死量は?体を埋めると大丈夫!?
ふぐの毒は個体差によっても違いがあり、
さらには季節に寄っても違いがあります。
ふぐの毒の強さを表す単位には
「マウスユニット」という言葉が用いられ、
1マウスユニット=体重20gのマウスを
30分で死亡させる量としています。
「毒力」×「臓器の量」の合計で
ふぐの毒性が決まります。
・10マウスユニット未満
無毒:1kg以下なら致死量にならない。
・10~100マウスユニット未満
弱毒:100g~1kgで致死量になる。
・100~1000マウスユニット未満
強毒;10g~100gで致死量になる。
・1000マウスユニット以上
猛毒=10g以下でも致死量になる。
つまり無毒なふぐの肝では
1kg食べても致死量にあたりませんが、
猛毒のふぐの肝を食べたら
ほんの1切れ程度食べても致死量となります。
古く、「ふぐ中毒は首から下を砂に埋める」
という民間療法がありましたが、
これはあながち間違いではなく
実際には正解といっていい治療法です。
通常の状態では筋肉の麻痺で
呼吸が出来なくなるものですが、
砂に埋めることで横隔膜だけの動きになり、
なんとか呼吸出来る状況になるので
運がよければ助かる・・・といったものでしたが、
現在では人工呼吸器があるので行われなくなりました。
ふぐの毒が含まれる部位はどこ?肝や白子は大丈夫なの?
ふぐの種類によっては
毒を持つもの・・・持たないもの・・・
ふぐ以外にも
ふぐ毒(テトロドトキシン)を含む魚も居ます。
また、身に毒を持つ持たないものなど様々、
皮に毒を含むものは、
筋肉(身)に毒が移行しない様な調理が必要!
なお、免許を持っている人ではないと調理は出来ません。
共通して食べてはいけない部位に、
肝を含む内臓と卵巣(真子)は食べる事ができません。
一般的に多く食べられるトラフグの場合は、
身(筋肉)・皮・白子は食べる事が出来ます。