普段の食卓に並ぶご飯はうるち米。
おこわや赤飯などに使われるのはもち米。
このように呼ばれています。
うるち米ともち米、具体的にどのような違いがあるのかについてはご存知でしょうか?
今回はうるち米ともち米にどのような違いがあるのかについて紹介します。
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うるち米ともち米は栄養やカロリーでも違いがあるの?
うるち米(粳米)ともち米(糯米)、どちらの米も主成分は炭水化物です。
この2つにどのような違いがあるのでしょうか?
まずは、お米自体の3つの違いを紹介します。
収穫前の状態の違い
うるち米ももち米も栽培法に関しての違いはありませんが穂にうるち米は白ひげ、もち米は赤ひげという違いが見られます。
うるち米の突然変異種として誕生したのがもち米であり、うるち米の方が優性の遺伝を持っており、どちらも米ではありますが品種が異なります。
そして、2つの稲を同時に育ててしまうと花粉が混じり合ってしまう恐れがあるので、距離を置くか田植えの時期をずらすこともあります。
そのため収穫時期にも違いがある場合もあります。
外見の違い
うるち米ももち米も収穫し乾燥する前は半透明の乳白色をしています。
ただし乾燥することでもち米は真っ白に変わっていき、うるち米と色に違いが出てきます。
これはもち米のでんぷん粒子が乾燥することで表面が結晶化していき、乾燥が進むことで結晶化した微粒子のすき間に気泡が入り光を拡散させるためです。
粒ももち米の方が丸みがあるため、見た目としては透明度と形に違いがあります。
栄養成分の違い
うるち米ともち米には栄養学上の違いはほとんどないと言われています。
しかし、でんぷんの成分に違いがあります。
うるち米はアミロペクチンが8に対しアミローズが2の割合ででんぷんが構成されており、もち米はアミロペクチンのみで構成されています。
もち米は調理することで独特の粘りが出ますが、これはもち米が粘りの元となるでんぷん成分アミロペクチンが含まれていることによります。
なお、うるち米ともち米はカロリーにもほぼ違いはないです。
餅が腹持ちが良いと言われる理由としては、アミロペクチンの分解に時間がかかるためだと考えられています。
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うるち米ともち米では調理方法も違う?吸水率に違いが!?
うるち米ともち米は含まれるでんぷん成分の違いにより、吸水率にも違いがあります。
そのため米を炊く際の水の量にも違いがあります。
例えば米1合(180cc)を炊く場合、うるち米は割合的に約1.1倍~1.2倍の200ccの水が必要となり、もち米は割合的に約1倍の180CCの水が必要となります。
さらに浸水時間にも違いがあります。
うるち米はふっくら炊き上げるために夏場は約1時間、冬場は約2時間程度浸水時間が必要となります。
しかし吸水率の良いもち米は水に浸す必要はありません。
ただし、もち米を蒸す場合は一晩水に浸ける工程が必要となります。
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うるち米ともち米では保存期間も違う?日持ちするのはどっち?
アミロースはアミロペクチンと比較すると劣化しやすい傾向があります。
そのため、もち米よりもうるち米の方が劣化する速度が速いと言えます。
つまり、保存期間はうるち米である白米(ごはん)よりももち米である餅の方が長持ちさせることができます。
また最近人気があるうるち米よりもアミロースが低い「低アミロース米」は、冷めても硬くなりにくく低温での保存による変化が少ないという特性があります。
食味などの好みもありますが、保存環境によって普段食べるお米を選んでみるのも良いかもしれません。