たにうつぎ(谷空木)という植物をご存知ですか?
5月の山道などで見られる花で、
田植えの時期に開花することで、
田植え花などとも呼ばれています。
ピンク色の非常に可愛らしい花ですが、
なんとも不吉で古くより、縁起が悪いとされているのだそうです。
そんなたにうつぎとはどんな植物なのか?
縁起が悪い理由や育て方についてご紹介いたします。
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たにうつぎの別名は火事花と呼ばれ縁起が悪い花?
たにうつぎとは、沢や谷など水が流れる場所の
周辺に自生してることから名が付けられたといいます。
別名を火事花と呼ばれ、
古くより家に持ち込む事や庭に植える事を
特に秋田県仙北地方では避けられたといわれています。
なぜそんな事を言われる様になったのか?
これには諸説あります。
1つには古く食糧難の際に凌ぐ為に食べられており、
保護の観点から言われる様になったという説。
たにうつぎの葉は乾燥させて保存食にでき、
水に戻すと食べる事ができます。
全て食い尽くしてしまわない様にとした為だけで、
たにうつぎを家に持ち込んでも
火事を起こす事はないということです。
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たにうつぎの仲間や同じ種類のものは?
たにうつぎはスイカズラ科タニウツギ属であり、
落葉性のある低木です。
うつぎと付く植物は数多くありますが、
属が事なる事もあります。
タニウツギ、ニシキウツギ、ハコネウツギ、
ヤブウツギ、キバナウツギ など
・アジサイ属
ノリウツギ、ガクウツギ、コガクウツギ など
・ウツギ属
ウツギ、マルバウツギ、ヒメウツギ など
・ハナイカダ属
ハナイカダ
茎の中が空洞になっている植物を
うつぎと呼ばれている事が多い様ですが、
実際には違う仲間であったりすることもあるのです。
正確に見分けるには葉の裏に毛があるかどうか?
のこぎり状の葉の有無や切れ込みの有無。
型も違いがあり、なかなか素人目で
見分ける事は難しいとされています。
また、葉に斑が入るオオベニウツギは
たにうつぎと同じ仲間です。
たにうつぎの育て方!挿し木でも育てられる?
たにうつぎは挿し木で増やす事ができ、
その時期は梅雨時が適しています。
育てやすく暑さや寒さにも強く、
肥料もほぼ必要なく手間がかからないのに
綺麗な花を咲かせるのが魅力です。
しかし、あまり陽に当たらない場所では
花付きが悪くなる様なのでご注意を。
剪定は込み入った場合に間引き剪定を行い、
年月が経過した太い枝を間引くくらいで十分です。
時期としては1~2月、花が終わる6~7月。
特に夏は枝の混み合いで風通しが悪くなるので、
適度に間引いてあげることで害虫予防ともなります。
縁起が悪いとされる所以を知れば、
実はそんな事がなかったたにうつぎ、
愛らしい花を咲かせるのでぜひ育ててみてください!