季節を表す挨拶に「初冬の候」
というものがあります。
なんとなく使う時期は、
言葉から察する事はできますが、
実際に使う時期などはご存知でしょうか?
以外と知らない時候の挨拶、
「初冬の候」についてご紹介します。
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初冬の候の意味や由来は?
”初冬”(しょとう)とは、その文字から解る通り
冬の始まりを意味しており、陰暦10月の異名、
”はつふゆ”とも呼ばれます。
由来は明確ではありませんが、
この言葉の通り冬の訪れを感じたままを
言葉にしたものだと思います。
秋の風よりも空気も乾き、
張りつめて朝には霜が降り始める・・・
夜もかなり冷え込んで布団の枚数が増えたり、
寝起きに布団から出るのに躊躇する
そんな時期の様にも思います。
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初冬の候を使う時期はいつからいつまで?
時候の挨拶には、
はっきりした定めのないものも複数あり、
現状の季節感を感じた頃に使う!
なんていうものもあります。
では、「初冬の候」は
いつ・どんな時期に使うとよいのでしょう?
使う目処として1つには”二十四節気”という
季節を期間で分けたものがあります。
陰暦10月の異名である初冬は、
新暦である現在とおよそ1ヶ月の開きがあり、
二十四節気はこの”陰暦”を元に作られています。
二十四節気で冬の始まりを表すのが
「立冬」で、毎年11月7日頃にあり、
冬至に入る前に「大雪」が12月7日頃であるため、
その間の期間が丁度よいと言われています。
ともなると時期として使われているのは、
11月上旬~12月中旬が頃合いということになります。
地域によっては気温の差から
季節感に違いがありますので、配慮が必要です。
例えば東北や北海道の方へ手紙を送る際には
時候の挨拶「初冬の候」を使うのは
11月いっぱい程度にするなど・・・
初冬の候を使った例文は?結びはどうするの?
俳句では「初冬」を季語としており、
使用する時期は12月上旬と決まりがあります。
俳句は時候の挨拶よりも
細かなルールが定められています。
時候の挨拶を用いた手紙には、
”書き出し”と”結び”とがあり、
書き出しは時候の挨拶と共に相手の安否をうかがい、
結びでは相手を気遣う文で結ぶという意味があります。
例えば、書き出しの文例には、
・初冬の候、皆様には益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
・初冬の候、日一日と寒さが増してきておりますが、
皆様、お変わりございませんか?
また、結びの文例には、
・寒さが一層厳しくなって参りますが、
皆様、お元気で良い年末年始をお迎えください。
・空気が乾燥して参りますので、
どうぞお風邪など召されませぬように・・・。
といったこの時期に流行しはじめる風邪や
インフルエンザなど罹らない様にといった
相手への気遣いで閉じるのが結びの文です。