日本人にとって欠かせない調味料の醤油。
普段よく使う醤油には濃口と薄口がありますが、
どのような違いがあるのか?
疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は濃口醤油と薄口醤油の特長や違い、
使い分け方などご紹介します。
Sponsored Links
濃口醤油と薄口醤油の特長
濃口醤油
市場に出回る約8割が濃口醤油と言われており、
最もスタンダードでオールマイティに使える醤油です。
濃口醤油の麹は蒸した大豆や脱脂加工大豆に、
ほぼ同量の砕いた煎り小麦を混ぜて作られています。
そのため約7割の水分と濃口醤油の残り約3割の成分が、
タンパク質・炭水化物・灰分となっています。
薄口醤油
薄口醤油は日本の醤油生産量13%を占める醤油です。
塩分濃度を高めること、醸造期間を短くすることで
発酵と熟成を抑え、色・うま味・香りを抑えられているのが特長です。
濃口と比べ味が薄いことから薄口醤油と思われがちですが、
実は醤油の色が薄いという特長から薄口醤油と言われています。
材料には大豆や小麦に加え米が使われていたり、
醸造の仕上げに甘酒や水あめが加えられていることが特徴です。
Sponsored Links
濃口と薄口醤油の違いは?
濃口醤油と薄口醤油の違いは、
まず誕生した地域や食文化に違いがあります。
うま味と香りの強い濃口醤油は関東で発達しました。
これは当時の関東の食文化が、
サンマやカツオなどの動物性食品がメインの
匂いにクセがある食材が多かったからだと言われています。
一方の薄口醤油は風味を重視する食文化の
関西で誕生したため、うま味・香り・色を抑えた醤油が
ニーズに合ったからだと言われています。
次の違いとして挙げられるのは塩分濃度です。
濃い・薄いと聞くと薄い醤油の方が塩分が少なく思えますが、
実際は濃口が約16%に対し薄口は約18~19%と高くなっています。
これは色や旨みを抑えるために塩分濃度を高くしているためで、
色の薄い薄口醤油の方が少し塩味が強い醤油となっています。。
濃口と薄口醤油の使い分け方は?
では濃口と薄口醤油は、
どのような使い分け方が適しているのでしょうか?
濃口醤油が向いている料理
濃口醤油はうま味成分が多く含まれており、
香りや色もしっかりしているので色々な料理に使うことができます。
そのため完成した料理の色が気にならない料理全般。
うま味を活かせるような煮物・つゆ・
タレ・焼物などの料理に向いています。
ちなみに料理のレシピで醤油とのみ記載されている場合は、
濃口醤油をさしています。
薄口醤油が向いている料理
色が薄いことが特長である薄口醤油は、
料理に色はつけずに醤油の味をつけ、
出汁と合わせてうま味を追加したいという時に使います。
例えばお吸い物や茶わん蒸し、白身魚の煮付や野菜の煮物など、
素材の風味を活かしたいものや茶色く色をつけたくない品です。