カレンダーに「啓蟄」と書かれているのを
見た事がありませんか?
季節を表した昔から呼ばれている
季節の意味で他にも色々あるものですが、
「啓蟄」とはどんな意味があるのでしょうか?
今日は啓蟄について解説します。
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啓蟄とは?どんな意味?その由来は?
啓蟄(けいちつ)とは、
古く暦の元である二十四節気の第3、
2月節に入る暦です。
意味としては大地が温まることで
冬眠していた虫たちが
穴から出て来る頃とされています。
啓は「ひらく」
蟄は「土中で冬ごもりしている虫」
という意味があります。
この季節はまだ寒い時期でもあり、
季節の変り目の雨が降ることで
一雨ごとに気温があがり徐々に春らしい季節へと
日一日と春らしい日へと変わる季節です。
立春を過ぎて初めて起こる雷を
「虫だしの雷」といい、
これはそれまで土の中で冬眠していた
虫たちへ春が来たことを知らせるもので、
啓蟄とも重なる事から春に鳴る雷は
その合図であるとされてきました。
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他に「驚蟄(きょうちつ)」とも呼ばれています。
そもそも二十四節気は中国から流れて来たもので、
啓蟄は「蟄虫始振」に由来する古い言葉とされています。
漢王朝の五代目景帝の諱が啓であったため、
啓を遠慮して「驚蟄」と改めたとされています。
・・・なんの意味だか?
と頭が『?』になりますね。
まず「諱(いみな)」とは「真名(まな)」とも云われ
本来の名前・身分の高い人の実名や死語に贈る称号。
つまりは亡くなった五代目景帝の名前が
「啓」という名であったので、
遠慮をして「驚蟄(けいちつ)」になったということです。
深い理由はわかりませんが、
恐らく音が似ていたため
「驚」が用いられたのであろうとされています。
しかし、唐の時代には啓の字を使う事を禁ずる事も
必要なくなったため現在の「啓蟄」に戻されました。
また、同時に孟春正月と驚蟄と、
仲春二月節である「雨水」の順番を入れ替え、
さらに「穀雨」と「清明」の順番も入れ換えました。
・漢景帝代 立春→雨水→驚蟄→春分→清明→穀雨
2015年の啓蟄はいつごろ?
啓蟄とは現在広まっている定気法で
太陽黄経が345度の時で3月6日頃です。
365日から超過分が毎年蓄積し、
4年に1度リセットされるもので、
閏年などもある事からズレが生じるものです。
なお、2015年の啓蟄は3月6日から
春分の日の前日である3月20日までです。
二十四節気をさらに5日ほどずつ3つに分けた
「七十二候(しちじゅうにこう)」では、
啓蟄の期間の七十二候は以下の通りです。
蟄虫啓戸(ちっちゅう こを ひらく)
冬蘢りの虫が出て来る(日本)
桃始華(もも はじめて はなさく)
桃の花が咲き始める(中国)
・次候
桃始笑(もも はじめて わらう)
桃の花が咲き始める(日本)
倉庚鳴(そうこう なく)
山里で鶯が鳴き始める(中国)
・末候
菜虫化蝶(なむし ちょうと けす)
青虫が羽化して紋白蝶になる(日本)
鷹化為鳩(たか けして はとと なる)
鷹が郭公に姿を変える(中国)