旧暦の晩秋、
二十四節気の晩秋、
そして私たちが感じる晩秋。
実は、それぞれ元となる考え方が
違うことによって意味や時期が違います。
豆知識として、社会人として、
知っておきたい言葉の1つ!
今回は晩秋の意味について調べてみました。
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晩秋とはどんな意味?季節はいつ?
秋の晩(くれ)と書いて「晩秋」。
ただ単に秋の終わりを指すだけでは
ないことをご存知でしょうか?
現在は、新暦11~12月の初めごろに該当し、
朝晩のほか、日中でも冷え込みを感じるように
なる冬の前の時期を指します。
私たちが晩秋と聞いて真っ先に思いつくのは、
同じく11月ごろではないでしょうか?
しかし、旧暦や二十四節気では
私たちの感じる晩秋が晩秋ではありません。
旧暦では7月~9月までを秋とし、
7月を初秋
8月を仲秋
9月を晩秋
と呼びます。
二十四節気では、
寒露(今年は10月8日)~立冬(11月7日)までの
期間を晩秋とするのです。
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晩秋の名月の意味って?時期はいつ?
「中秋の名月」を耳にしたことがある人は
多いと思います。
秋(旧暦7月~9月)の真ん中が
旧暦8月15日であることから、
この夜の月は中秋の名月と呼ばれます。
「仲秋」の文字を使うこともありますが、
「仲秋」は旧暦8月を指し十五夜限定ではなくなるため、
十五夜のことを指す場合には「中秋」が使われます。
では、「晩秋の名月」とはなんでしょうか?
もともと、初秋・仲秋・晩秋の満月を愛でる風習があり、
特に仲秋の十五日に浮かぶ月が美しいことから、
中秋の名月に月見をする習慣が
根付いたといわれています。
この中秋の名月に次いで美しいとされるのが
晩秋(旧暦9月)の13日の月です。
これは十三夜と言われ、
満月より少し欠けたその月は、完全ではないものを
美しいとした日本の心を表しているようです。
ちなみに、十五夜と十三夜の両方ではなく、
片方だけ見ることを「片月見」といい、
縁起が悪いとされています。
今年の中秋の名月(十五夜)は9月8日、
十三夜は10月6日。
お月見をするときには
ぜひ両方の月を見てみてはいかがでしょうか?
晩秋の候の意味は?時期はいつからいつまで?
晩秋の名月は旧暦と関係していましたが、
「晩秋の候」のように時候の挨拶として
使う場合は、11月に相応しい言葉とされています。
時候の挨拶とは、手紙などの書き出しに見られる
その季節に合った礼儀文のことを指し、
手紙の冒頭に時候の挨拶を添えることによって、
季節感あふれる手紙にすることができます。
しかし、11月全般に使える時候の挨拶といえど、
例年、小雪(11月22日)の頃には
初雪を観測する地域もあります。
二十四節気では
立冬(11月7日)~小雪までを11月としますが、
受け取る相手の住む場所によっては、
自分とは季節感が異なる場合もありますので注意が必要です。
11月上旬に改まって
手紙を書く機会に恵まれたときには、
「晩秋の候」を使ってみるのもいいかもしれません。